神戸を代表するランドマーク・ポートタワー。神戸っ子で、遠足以外で登ったことがある人は意外に少ないのではないのでしょうか。
私もそんなひとりですが、2018年の某日、暇つぶしをかねて、ポートタワーへ登ってきました。天気があまり良くなかったのですが、神戸空中散歩と洒落込んでみましょう。
最初は、いつもポートタワーと寄り添っているホテルオークラ神戸。ポートタワーから見ると、より高く見えます。それもそのはずで、ホテルオークラ神戸の高さは135m、ポートタワーの高さは108m。ポートタワーの方が低いのです。
回転展望台は右回りで、およそ20分で1周します。ホテルオークラ神戸を過ぎたあたりで、少し遠くに目をやると神戸税関本関を真後ろから見ることができます。
時計台が特徴的な前方は1927年に竣工。後方は阪神・淡路大震災後、船をイメージして改築されました。こうやってみると、確かに船のように見えますね。財務省の建物なのに、洒落ています。
その向こうにはKIITO新館(旧国立生糸検査所・1932年竣工)のゴシック風な塔も見えます。
真下にメリケンパークが広がります。この日は、天気は良くなかったとはいえ、無駄に視界が良く神戸港全体を俯瞰できました。晴れてればもっと綺麗な景色が楽しめたかも。
対岸の新港第一突堤には帆船日本丸が停泊しています。その向こうには港から掘り当てた温泉を利用したリゾート施設・神戸みなと温泉「蓮」があります。ここには露天風呂があるのですが、ポートタワーからは覗くことはできません(当然ですね)。
海側に回ってきました。左下は開業当時は西日本最大といわれたスターバックスコーヒーメリケンパーク店、その向こうはBE KOBE。天気が良くない日はあまり人はいませんね。そして対岸にはポートアイランド。突堤の先端はメリケンパークオリエンタルホテルです。
高浜岸壁。旧神戸港信号所(1922年竣工・1992年移築)、mosaicの観覧車、そして、その裏側は神戸アンパンマンミュージアムです。運が良ければ、その向こう岸で潜水艦を見ることができるかも?
ハーバーランド全景。
西に隣接する乗船場「かもめりあ」。主に神戸港内を巡る遊覧船が発着しています。地元に住んでると船に乗ることはなく、私の場合、子供の頃に港めぐりの船に乗ったきりです。
当時は船に乗って港を見るだけでしたが、今は神戸港内の航海とは言え、船に乗りながら飲食ができて、ちょっとしたクルーズ船での旅気分が味わえるそうです。
山側に回ってきました。実際は、見つけにくいのですが乙仲通のレトロビル・謝ビル(大正後期〜昭和初期竣工)が見えてきました。上から見ると、和風建築の周りを洋風建築風な壁が覆う「看板建築」であることがよくわかります。
海岸通の近代建築ビル群が見えてきました。左下には、上部だけですが、神戸メリケンビル(撮影当時は「神戸郵船ビル」・1918年竣工、曾禰達蔵・中條精一郎設計)が見えてきました。地上からは見られないペントハウスがバッチリ見えますね。
海岸通の背後に広がる神戸旧居留地地区ははたくさんのオフィスビルが幅をきかせています。
シップ神戸海岸ビル(1918年竣工・河合浩蔵設計)と商船三井ビルディング(1922年竣工・渡辺節設計)。実は、これらのビルは、このページの一番上の写真にも写っています。つまり1周してきたわけですね。
ポートタワーからの空中散歩の最後は真下です。回転しない展望フロアのところどころには足下にも窓があったりします。
それでは、逆に、市内各地からポートタワーを眺めてみましょうか。
※公式サイト:神戸ポートタワー