公開 : 2020/9/27
ヨーロッパの古城のような佇まい。神戸っ子の間では「神戸市水の科学博物館」として知られた建物です。
博物館はコロナ禍の影響で2020年5月から休館していましたが、2020年9月末で閉館することが発表されました。
この建物は奥平野浄水場旧急速濾過場上屋といい、1917年に完成しました。内部は博物館として改良されレトロ感はありませんが、外観は当時の姿を留めています。
神戸市水の科学博物館の「9月末閉館」は、閉館日のおよそ1週間前の9月24日に電撃的に発表され、多くの神戸っ子に衝撃が走りました。
偶然にも私は閉館発表直前の9月20日に訪れていました。
1990年の水の科学博物館開館時に設置されたと思われるステンドグラス。
上屋前にあるオブジェ「月を盗む」(藤原吉志子・1991年)
芝生広場にあるユニークなオブジェ「犬モ歩ケバ」(藪内佐斗司・1988年)
博物館は閉館しても、浄水場は稼働しています。神戸市内の貯水池や淀川水系の水がここに集められ神戸市街地へ供給されています。
また、神戸水道発祥の地だけあって、現在も、1900年に造られた日本最初の重力式コンクリートダム「五本松堰堤」(国指定重要文化財・布引貯水池)の水も布引の滝に設置されている「雌滝取水堰堤」(国指定重要文化財)から取水され、ここへ送られています。
※公式サイト:神戸市水の科学博物館(2020年9月30日をもって閉館)
※公式サイト:神戸市:奥平野浄水場のあらまし