公開 : 2023/2/26
温泉が湧く神社・有馬天神社。泉源も天神泉源と名付けられています。
階段が錆びたような色をしていますが、ここから湧く温泉も金泉(含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉)です。
ここは泉源を間近で見ることができますが、温泉の温度は98℃。湯気もそれなりに熱いので要注意です。
夜の有馬天神社。もしかして火事!?
実は夜になると泉源はライトアップされます。天神泉源のライトアップはホラーな妬泉源のライトアップと違って、Instagramのアイコンカラーです。ぜったいにインスタ映えを狙ってますね。
近所の温泉旅館のパイプ。パイプから温泉が漏れているわけではないのでしょうが、壁に温泉の色が染みついています。
その温泉旅館の裏手の路地を進むともう一つの泉源「有明泉源」が見えてきます。
2つの泉源があるのですが、現在は写真奥の鉄塔の泉源だけが稼働しています。温度は90.1℃
【トリビア】有馬温泉の熱はどこから?
有馬温泉から湧き出す温泉の温度は90℃以上の高温です。日本の代表的な温泉地の多くは、近くに火山がありますが、有馬温泉の周辺には火山はありません。(有馬温泉だけに…😓)
いったい、その温泉の熱源はどこからくるのでしょうか? この謎が解明されたのは有馬温泉の歴史の中では、つい最近、それも2013年のフィリピンのピナツボ火山噴火の研究の過程で明らかにされました。
有馬温泉の熱源は地中奥深く、60kmの地下にありました(有馬温泉だけに…しつこいですね😓)。
この辺りの地下深くには、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込んでいます。このときに海底の海水を巻き込み、マントル上部の熱により熱せられ、地上に湧き出してくるのだそうです。有馬温泉の塩分濃度は温泉では日本一なのも納得できます。
そして、マントル上部で熱せられた海水が、地上に湧き出すまではなんと600万年の時間を要しているのだとか。つまり、今、有馬温泉で入浴している温泉は600万年前に湧かされたお湯なのです!
このように火山とは関係がない温泉を研究者の間では「有馬型温泉」と分類され、宝塚温泉をはじめ、関東、東北地方にも存在しています。
最近の研究では地球のプレート活動の変化により有馬温泉は2500万年後には枯れてしまうのではないかと予測されています。