塀の外から眺めていた旧乾邸(1936年竣工・渡辺節設計)。ついに中に入る機会に巡り会いました。
以前、塀の外から覗き込む編で「いつかは中を見てみたい洋館の一つ」とご紹介しましたが、それだけ中へ入るには「敷居が高い」洋館なのです。
内部公開は半年に1回だけ。しかも往復葉書で申込み、抽選という手続きを踏むことから、選ばれし者だけが入られる洋館です。
旧乾邸は1936年、乾汽船の創設者・乾新治の自宅として建てられました。設計は海岸通の商船三井ビルディングを設計した渡辺節。
玄関の車止め。大金持ちのお屋敷らしい佇まいです。
車止めの天井。
邸宅の裏側。表とは違った佇まいを見せてくれます。北野町などの異人館は裏側は地味なデザインになっていることが多いですが、裏側も見せてくれます。
バルコニーに寄ってみました。手すりといい、奥の窓枠、そして瓦屋根、煙突…どれをとっても見入ってしまいます。渡辺節のこだわりを感じます。
表から見ると2階建てに見えますが、実は3階建てです。
西側。
実は旧乾邸には西側につながる日本風の館もあったそうですが、阪神・淡路大震災で被災し、撤去されました。
ここが若宮八幡宮神社から見えていた蔵ですね。
建物内に入る前に、もう1周しましょう!
実は旧乾邸には洋式と和式の庭園が同居しており「旧乾邸庭園」として神戸市の指定名勝にも指定されています。
庭は約2500uの広さがあり、見飽きない庭園です。天気が曇りなのが残念。
前庭から至近距離で見る旧乾邸。
庭にあったこれ、なんだと思いますか?
これ、馬の水飲み場です。敷地内には馬小屋も現存していますが、馬小屋よりも目立っています。
車止めに戻ってきました。お待たせしました。旧乾邸の中へ入りましょう。