公開 : 2022/2/20
今では、神社の名前がフィギュアスケートの羽生結弦選手に似ているというだけで、ファンの間で聖地とされている弓弦羽神社。もともとは849年に創建。熊野那智大社の神々をこの地に祀ったのが神社のルーツです。
祭神は伊弉册尊、事解之男命、速玉之男命。
鳥居をくぐって左側には樹齢370年のムクノキがあります。神戸で一番大きな椋の木として、市の天然記念物に指定されています。近年はこの木を拝むと「努力が報われる」と言われているとか。
犬専用水飲み場
後ろの立て札には神社から“犬君”へ「糞の始末が出来ない飼主の躾はチャンとして下さいネ」のお願いも書かれています。
手水場
萌えキャラ(コスプレーヤー?)が説明しています。
2月上旬に訪れたのですが、境内で1本だけ、梅の花が咲き誇っていました。
拝殿
この日は、どう見ても近所の人が参拝してますが、北京五輪のフィギュアスケートの直前には、全国から大勢の羽生結弦選手のファンが詰めかけたとのことです。
ちなみに拝殿の後ろの大木は樹齢450年のクスノキ。
弓弦羽神社の紋は八咫烏。八咫烏は弓弦羽神社のルーツ・熊野那智大社のシンボルでもあります。
熊野那智大社の八咫烏は羽を広げていますが、弓弦羽神社の八咫烏は矢に乗っています。そこが「弓弦羽」の所以でもありますが、これは「導きの八咫烏」と呼ばれています。
それにしても神社の紋にしては今風なデザインですね。
弓弦羽神社のゆるキャラ(?)「ゆづ丸」。このマスコットは御守りと一緒に社務所で買うことができます。
日本神話によると八咫烏は、神の遣いとして神武天皇を熊野国から大和国へ道案内したとのこと。3本足はそれぞれ「天・地・人」を示しているそう。境内には紋以外にも、いろんなところに八咫烏がいます。探し歩いてみるのも面白いかも。
八咫烏といえば、日本サッカー協会のシンボルマークとしても有名。近年はサッカーの神様としても信仰を集めており、神戸のプロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」「INAC神戸レオネッサ」により御影石のサッカーボールが奉納されています。御影石は神社がある「御影」にもちなんでいます。
十二社
本殿の裏手にある末社です。1847年、境内にあった12の末社を一つにまとめた社殿。12の神々の額が掲げられており、ここに詣でるだけで12の神々を詣でたことに。
十二社から本殿を臨む。神戸市内の神社では最大規模の木造本殿なのだそう。1870年竣工。
本殿の鬼板。2019年に取り替えられたものを展示しています。
松尾社
江戸時代後期から酒造りの守護神として祀られた社。御影は酒所・灘五郷の真ん中にあり、今も酒造会社の関係者が参拝に訪れるそう。
境内の蔵。灘の生一本の銘酒の樽が飾られています。
参拝客が奉納した絵馬。訪れた時期が北京オリンピック期間中だったことから、95%以上は羽生結弦選手のオリンピックでの活躍を祈願したものでした。ちなみに羽生結弦選手もこの神社に参拝したことがあるそうです。
※公式サイト:導きの宮 弓弦羽神社