玄関を入って左手には、前庭を一望できる応接室があります。でも、和風建築と思ったら、ソファとか丸いテーブルが…。
実は撮影者の背中側には、最近では珍しい「飾りガラス」の窓があったのですが、この部屋から見る庭に圧倒されてしまい、撮影するのを忘れてました。
とりあえず応接室を抜けて、隣の座敷へ。一気に「和」です。私が求めていたのはこれです。
道中編で旧木下家住宅を「阪神間では貴重な数寄屋造りの和風建築」と紹介しましたが、この建物が建てられたのは意外に新しく1941年のこと。
もともとは海運業を営んでいた又野良助氏の私邸として建てられました。そのため旧又野家住宅と紹介している資料もあります。
戦後になって主は明石の大地主・木下吉左衛門氏に移ります。2000年には木下家より兵庫県に寄贈され、県は木下家住宅を海側に広がる県立舞子公園に組み入れ、一般公開しました。
これは座敷の床の間の天井です。
「亀甲網代」という組み方をしています。普段、見ることがない床の間の天井に、こんな細工をするところが贅を極めているといってもいいでしょう。お見事です。
縁側と、縁側の欄間。
書院。
台所かな。ただし受付でもらったリーフレット記載の台所ではありません。
中庭。これより北側は現在非公開になっています。
茶器のセット。
訪れた時期が12月だったこともあり、襖(厳密には鴨居かな)にはクリスマスリース、部屋にはクリスマスツリーなど「洋」なものが飾られていました。
※公式サイト:旧木下家住宅 (舞子公園)