公開 : 2022/1/16 , 写真追加 :2023/9/10
真新しい和風建築と日本庭園。1868年の兵庫県誕生時の兵庫県庁が置かれた大坂奉行所兵庫勤番所を復元した兵庫県立兵庫津ミュージアム・初代県庁館です。
およそ150年ほど前にタイムスリップ。
知事執務室です。
知事の席。
初代兵庫県知事は伊藤俊介。後に初代総理大臣となる伊藤博文です。若き伊藤は、この部屋で県知事業務をしていたわけですね。
こちらは県職員の執務室。
初代県庁館には、これといって展示物はないのですが「バーチャルVISIT」というバーチャルリアリティの機器を無料で貸し出しており、これを装着するとバーチャルな伊藤博文らが館内を案内してくれます。和風なのに近未来的な展示スタンスをとっているのも特徴です。
兵庫県の変遷
今や他府県にはない多様性に富む“ヒョーゴスラビア”の原点を学ぶことができます。
県庁舎から見た庭園
2021年11月にオープンしたこともあって、柱も畳も真新しくて、気持ちがよいです。
初代県庁には風呂もあったようです。今の県庁にもあるのでしょうか。
そしてトイレ。もちろんこれは初代県庁館当時のトイレ(厠)を復元したもので使うことはできません。
外には井戸がありました。井戸と言えば前兵庫県知事は井戸さんでしたね。
ここは、なんだろう…。
とんでもないところに迷い込んでしまいました(゚Д゚;)
釈放されました(私は無実や!
牢屋の前には番所があります。
牢屋もあれば、裁判所…いや、お白洲の場(吟味場)もあります。初代県庁は元奉行所を流用しただけあります。
「一堂の者、おもてをあげい!」
お奉行様ごっこができますね(できません)
取次役所の屋根。初代県庁館では兵庫県産の材木が使用され、瓦も淡路瓦と、とにかく地産地消にこだわっています。
取次役所とは訴訟の受付、取り締まりなどを行う施設だったそう。初代県庁館では来園者の休憩室として使われおり、将来的には和風なカフェにしたいとのことです。
2023年7月、再び初代県庁館を訪れたところ、カフェがオープンしておりました。
このカフェでいただいた「神戸べっぴんセット」。ますますべっぴんになってしまいました…かどうかは別として、くず餅とコーヒーのセットです。
門の向こうに工事現場が見えますが、兵庫県立兵庫津ミュージアムのもう一つの施設「ひょうごはじまり館」が2023年度開業に向けて建設中です。
「ひょうごはじまり館」は兵庫津と兵庫県の歴史、そして兵庫県の魅力を集めた博物館になるとのことです。
初代県庁館の玄関。明治時代の『神戸覧古』という本に掲載された長屋門を再現したそう。
そして、門の向こうにイオンモールが見えますが、そのイオンモールがある場所に初代兵庫県庁がありました。しかし、この地に兵庫県庁が置かれたのはたった4か月。その後、兵庫県庁は現在の神戸地方裁判所がある場所へ移転しています。
2023年7月撮影
「ひょうごはじまり館」から見た初代県庁館全景。
※公式サイト:兵庫県立兵庫津ミュージアム