公開 : 2019/8/4 , 写真追加 : 2024/3/3
神戸を代表する市場・大安亭市場。
阪急春日野道駅から徒歩10分ほどの場所なのに、駅前の商店街よりも活気があります。現在、店の数は約100店舗あるとか。
「大安亭」というネーミングがいかにも市場らしいですが、そもそも「大安亭」とは明治時代に現在の中央区旭通に存在した浪曲小屋の名前。その小屋を中心に南北に形成された商店街がルーツです。
そして、1871年の生田川の付け替え工事をきっかけに大安亭市場の一部の店が「新大安亭市場」として新生田川の東・つまり現在地へ移転したのが始まりと言われています。その歴史はなんと150年。神戸最古の商店街といわれています。
市場の入口には大安亭市場のキャラクター「ロダンの狸」の石像。
モチーフは「民話の里・ふきあい」の話に出てくる狸。「ロダン」とは四字熟語「魯之男子」(賢人の真似ではなく、賢人に学ぶことに意味があるという意味)の略。
市場のほぼ真ん中にある休憩所。大安亭市場のマスコット「ロダンの狸」が大挙してお出迎えです。
壁には「民話の里ふきあい」のオールスターズが勢揃い!
そして女子プロサッカーチーム・INAC神戸に在席していた選手達のパネルも展示されています。
2011年、「なでしこジャパン」がワールドカップで劇的な優勝を果たしました。実は澤穂希選手ら主力選手の多くが、当時、大安亭市場近辺に住んでおり、買い物客として市場を利用していたそうです。
その後、大安亭市場は女子サッカーファンの「聖地」となり、その様子はYahoo!のトップニュースにも市場の名前が登場するほどでした。
惜しむらくは、市場の入口の看板は今のたぬきの絵よりも、昔のスパンコールみたいなキラキラしてたやつのほうがよかったかなぁ。
2021年5月撮影。オリンピックイヤーに訪れておきたい「オリンピック製麺所」。創業者が「参加するごとに意義がある」という言葉に感銘を受けて、店の名前を「オリンピック」としたそう。
ちなみに大安亭市場では店主のイラストが描かれた等身大パネルが各店に設置され、店番をしています。このようなパネルを見て歩くだけでも楽しいです。
味噌と漬け物の「みなと商店」。
扇型の看板がシブいですね。今風に言えば「エモい」かな。
コロナ禍の影響なのか、2020年秋より、電話注文・宅配サービスが始まりました。
また2022年度には、最寄り駅の阪急春日野道駅に西改札口が設置される予定。これまで以上に、大安亭市場へのアクセスが便利になります。
※公式サイト:大安亭市場
大安亭市場の近くにある謎の八百屋。店の名前が「脱力系八百屋 ちょっとそれどころじゃないです」。
「独自の脱力流通システムによって毎日集められたお野菜は農家さんまかせ、なにがくるかはその日になってのお楽しみ。農家さん次第で並ぶ野菜が移ろう巡り合わせを楽しむ八百屋」なのだそうです。
※公式Instagram:ちょっとそれどころじゃないです