2025年12月28日。旧ハンター住宅(1889年頃竣工・国指定重要文化財)が王子動物園での一般公開の最終日でした。
旧ハンター住宅は、1889年頃、神戸に来たドイツ人の邸宅として建てられました。1907年にはイギリス人実業家ハンターが買い取り、北野町3丁目に移築。その際、増改築されていることがわかっています。戦後、建物は神戸市が管理し、1963年に王子動物園に移築されました。
公開最終日だけあって、行列ができていました。
旧ハンター住宅は王子公園再開発により、新しい王子スタジアム予定地となったことから、北野町への再々々移築が決まりました。しかし、移築先は元あった場所ではなく、風見鶏の館から東へ50mほどの市有地が予定されています。
移築が予定通り実現すると萌黄の館、風見鶏の館、旧ハンター住宅の3つの重要文化財の異人館が150m以内に集約されます。移築予定地の山側には廃墟から復活の道を歩み始めた旧トーセン邸もあり、神戸観光の中心になること間違いなしでしょう。
列に並んでいる間、建物の外側をじっくりと観察してみました。ずいぶんボロボロですね
並び初めておよそ20分。やっと玄関の前までやってきました。
これが玄関の床。かわいい!😍
私の家にも施工してほしい
玄関口の扉。芸術的な飾りガラスとドアノブに注目です。
入って右手には、この屋敷の主エドワード・ハズレット・ハンター(1843〜1917)の像がありました。
ハンターはイギリスの実業家で、日本では日立造船(現・カナデビア)の前身・大阪鐵工所を創業。その後、多角経営を進め「範多財閥」を築きあげました。現在も「範多」を社名にもつ会社は存在し、グループ関係はないものの、範多財閥の流れを組んでいます。
各部屋の出入り口には額縁のような装飾。さらにその上に「ブロークンペディメント」とよばれる三角形状の飾りがあるのが特徴。
1階突き当たりにあるのが食堂。暖炉だけではなくピアノも置かれています。
食堂から見える廊下の窓。
鏡台にさりげなく置かれた「重要文化財指定書」
旧所在が記載されているということは移築後に重要文化財に指定されたことがわかります。そしてその住所に今はなき「生田区」の文字が見えます。
廊下。もともと、ここはベランダとなっていたそうですが、日本の風土には馴染まないという理由で外側にガラス窓が設置されたとか。
応接室から食堂を見る。
2階への階段。では上がってみましょうか。