解体が目前と迫った2020年10月某日、人生最初にして最後の神戸市役所2号館の中を探検してきました(探検と行ってもごくごく限られた部分しか行けませんでしたが…)。
まずは1階の廊下です。
階段。いきなり立入禁止ですが、階段の踊り場にも点字ブロックがあるのが、いい意味でお役所らしいです。無機質な風景ですが、木の手すりに時代を感じることができます。
この凝った格子が施されたドアは何なのでしょうか。トイレは別の場所にあったのでトイレではなさそうです。
正面玄関ホールの上、つまり2階。吹き抜けになっています。
2階。神戸市会計課のカウンター。
神戸市会計課の部屋。当然、デスクや備品類はありません。代わりに木のベンチが置かれていますが、これは「神戸市役所本庁舎2号館パネル展」に訪れた人の休憩室として活用されていました。が、パネル展は1階で、休憩室は2階ということもあって、ほとんど人は来なかったです。つまり、私の貸し切り😓
カウンターの裏側。「電動パンチはシュレッダーの横にあります!」のテプラに働いていた人の息づかいを感じます。
「定礎」の中に収納されていたもの。
「定礎」には、物が埋め込まれていたんですね。入っていたものは建物の設計図、工事中の写真、当時の紙幣と貨幣、竣工した日の新聞各紙などが収められていました。当時は『新港新聞』というのもあったんですね。
取り外された「定礎」。
この建物が「死んだ」ことを意味します。
解体工事後は現在の冷却塔(旧花時計跡地)を含めて一体的に工事が行われ、2025年以降に低層階の市役所塔、高層階の多目的ビルが建つ予定です。
ちなみに高層階の多目的ビルには高級ホテルの誘致のほか、神戸文化ホールが移転する計画があります。
2021年5月撮影。「がんばろうKOBE」の文字が入った解体工事用のテントがかけられました。
※参考サイト:神戸市役所本庁舎2号館の再整備