公開 : 2021/2/11
阪神御影駅の真下には「沢の井」という泉があります。写真を見てもわかるとおり、池の底が見えるぐらい透き通っています。鯉も気持ちよさそうに泳いでいます。
「沢の井」は、またの名を「御影写し所」といい、神功皇后が朝鮮出兵の帰りに、この泉の水面に顔を映して化粧直しをしたという伝説があります。転じて、この地域一帯が「御影」と呼ばれるようになったと言われています。
南北朝時代になると、この泉で酒を醸し、後醍醐天皇に献上。天皇はたいそう喜ばれたそう。
この出来事にちなみ、御影地区の氏族は「天皇が嘉ぶ酒を納める」という意味から「嘉納」という苗字を名乗ったとか。そういえば柔道の創始者・嘉納治五郎は御影出身ですね。
とにかく、この「沢の井」は御影のルーツなのです。
しかし…なぜ人は、こういう泉にコインを投入したがるのでしょうか。コインも生き物も投入禁止です。