いよいよ月1回、数時間しか一般公開されない異人館・旧グッゲンハイム邸の中へ入ります。
玄関ホールが円形なのは珍しいですね。
1階玄関、いきなり階段です!!
ところで、このグッゲンハイム邸、実はグッゲンハイムさんはここに住んだことがなかったそうです。つまり、ここはグッゲンハイム邸と呼ぶべき建物ではなかったわけですね。
階段へ上がらずに、西側のホールに来ました。
2020年6月、“グッゲンハイム邸の北側にある洋館”を取り壊す計画が持ち上がります。その洋館は旧グッゲンハイム邸と同じ時期に建てられたものでした。
その建物の保存を求める日本建築学会は要望書を作成するために、北側にある洋館の調査を行ったところ、なんと、その洋館はドイツ系ユダヤ人の貿易商・グッゲンハイム(1874〜1925)が建てたとの記録が発見されたのです。
では、グッゲンハイム邸と言われているこの建物は誰の家だったのでしょうか。日本建築学会の調査の中で、現在、グッゲンハイム邸と呼ばれている建物は、トルコ生まれの実業家ライオンス(1865〜1916)が建てたことがわかったのです。
実は旧グッゲンハイム邸の北にあった建物は長年「旧ライオンス邸」と呼ばれ、なんと建物の名称が入れ替わり、現在に伝わっていたことが判明したのです。
西側のホール。グッゲンハイム邸は普段は結婚式場やミニコンサートなどのレンタルスペースとして活用されています。
実はライオンスも、1908年10月、ここを建てた直後に結婚披露宴を開いたとの記録が残されています。
照明。やや白飛びしているのが残念ですが可愛いです。
なぜグッゲンハイム邸とライオンス邸の名前が入れ替わったのかは、旧ライオンス邸の項目で掘り下げます。
2階廊下の手すりを下から眺めてみました。
それでは2階にお邪魔してみましょう。