『細雪』は、倚松庵の2階から始まります。
2階は3部屋の和室で構成されています。“陰翳礼讃”な1階と違って東側、南側に大きな窓が配され、太陽の光を最大限に取り入れられるようになっており、また南側の庭の景色をどの部屋からでも見られるようになっています。 (私が訪れた日はあいにくの雨の日でしたが、それはそれで風情がありました)
窓の外を、倚松庵と因縁がある新交通システム「六甲ライナー」が通り過ぎていきます。
家具類。上の写真の左にある姿見は『細雪』の冒頭で“幸子”が身支度をしていた「鏡」でしょうか。
谷崎が使用していた座卓と硯箱(レプリカ)。この座卓は倚松庵で使用されていたものではなく、谷崎の最後の転居先で使用していた物を復元したそうです。
西側の和室の床の間。山側を望む。この部屋は『細雪』では六畳間として描かれますが、実際は四畳半です。
東の和室から玄関を望む。
※公式サイト:神戸市 倚松庵(『細雪』の家へようこそ)
※参考サイト:青空文庫・作家別作品リスト:谷崎潤一郎