公開 : 2019/10/22 , 写真差替・追加 : 2023/1/29
コーナーの曲線が「昭和」な感じがしますが、さび付いた窓枠や扉を見ると、長らく使われていないことがわかります。ネットで調べてみると2008年当時から、その姿は変わっていないようです。
ところがビルには真新しい郵便受けが取り付けられ、今でも管理者はいるみたいです。それどころか、最近は映画のロケ地にもなっているようです。
例えば、2018年にNetflixで公開されたヤクザ映画「The Outsider」ではホテルの内装が施されたとのこと。
2019年に公開された「アルキメデスの大戦」では笑福亭鶴瓶師匠が社長を演じた造船会社として登場し、この映画で主演した菅田将暉さんは映画雑誌の取材で印象に残ったロケ地の一つとして、この旧加藤海運本社ビルを上げています。
なお、加藤海運という会社は現在も存在していて、ポートアイランドに本社があり、近代的で立派な自社ビルを構えています。
加藤海運のウェブサイトのニュースリリースに旧加藤海運本社ビルが映画やドラマのロケ地になったことが発表されることがあります。
※公式サイト:加藤海運グループ
※参考サイト:神戸フィルムオフィス・ロケ地マップ 旧加藤海運本社ビル
[2020年9月15日追記]
2020年9月、第77回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した映画「スパイの妻」(黒沢清監督)のロケ地にもなりました。この映画の神戸市内のロケ地は旧加藤海運本社ビルのほか、神戸税関、旧グッゲンハイム邸、神戸市営地下鉄名谷車輌基地でも撮影されました。
映画「スパイの妻」は2020年10月16日より公開。