公開 : 2020/6/28 , 写真追加 : 2022/8/11
大倉山公園の西側の道をまっすぐ山側へ7〜8分。神戸大学医学部病院の近代的なビル群を横目に通り抜けると、窓のない巨大なモダン建築が見えてきます。関西電力有馬道変電所です。
1931年、神戸市電気局の有馬道変電所として建てられました。神戸市電気局は神戸市の電力部門でしたが、主に市電への電力を供給するために市内各地に変電所が建てられました。
変電所なので窓はありませんが、至る所に小洒落た装飾が施されています。
建設当時に流行した「阪神間モダニズム」の影響を受けたものでしょうか。
1936年に建てられた旭変電所は全体的に四角形を基調にしたデザインに対して、有馬道変電所はところどころにアーチ状のデザインが施されています。
裏側。関西電力としては、門があるので、こっちが表かも知れませんね。
建物から延びる電線。
写真で見るとわかりにくいですが、前を通る人や車と比べてもらうとわかるとおり、威圧感さえ感じるほどの巨大な建物です。
でも関西電力の資料によると電力供給量は、この建物よりもはるかに小さくてキュートな元町変電所のほうが大きいそうです。
かつての表玄関と思われる場所に刻まれた表札。特に「変電所」の文字がいい味を出しています。
[2022年7月写真追加]
久しぶりにこの前を通りかかったら、変電所の南側にあった建物がなくなってるではないですか。
2年前には見ることができなかった南側の壁面を全て見通すことができるようになりました。
窓はありませんが、見ようによってはヨーロッパの城のようにも見えます。
裏側から見ると、その巨大さから公会堂のようにも見えます。