公開 : 2019/9/29 , 写真追加 : 2020/3/20
阪神電車石屋川駅を下りてすぐ、川沿いを山側へ歩いて行くと、『火垂るの墓』の碑が建っています。
『火垂るの墓』は野坂昭如の戦争童話集の中に収められた作品。神戸大空襲で焼け出された兄妹・清太と節子の悲運の物語です。
『火垂るの墓』では、清太と節子の実家はこの石屋川の東側・御影にあったとされ、この付近の描写も出てきます。
ところで、この碑は、まさに『火垂るの墓』のゆかりの地に建っているにもかかわらず、実は建立者が不明なのだそう。建てたのは、映画制作会社でも、神戸市でも、原作者の野坂昭如氏でもないのです。碑には「原作野坂昭如 映画『火垂るの墓』より」以外の文字はありません。
いったい、誰がこの碑を建てたのでしょうか。現代に残る『火垂るの墓』の謎です。
この碑の山側にはアニメ映画にも描かれた御影公会堂があります。
アニメ映画の 「火垂るの墓」では、この対岸で節子を背負った清太が空襲で焼け残った御影公会堂を呆然と眺めていました。
※関連サイト:歴史資料ネットワーク(「火垂るの墓を歩く会」を主催)