公開 : 2025/3/20
旧居留地や栄町通を歩いていると、たまに昔の建築物の「かけら」が保存されている場所に出くわします。今回はその一つ。今はタワーマンションが建っていますが、阪神淡路大震災前までは大正時代竣工の重厚な建築で知られた第一勧業銀行神戸支店(1916年竣工)がありました
現在も保存されている第一勧業銀行神戸支店の建築物の一部。
阪神淡路大震災では元町は壊滅状態の三宮に近かったにもかかわらず、比較的被害は小さかったものの、第一勧業銀行神戸支店の被害は甚大でした。
現地には記念碑もあり、当時の写真を見ることができます。
旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)神戸支店は、ギリシャ建築を思わせる9mのイオニア式の柱6本が特徴の重厚な建築だったようです。設計は名建築家・辰野金吾の弟子で全国の銀行建築を手がけた長野宇平治。
解体後、この地にタワーマンションが建てられましたが、低層階は当時の旧第一勧業銀行神戸支店をモチーフとしたデザインが取り入れられました。
※参考サイト:<バンカーたちの1・17 旧第一勧業銀行神戸支店>(上)近代建築の傑作、がれきに 象徴の巨大柱、激震で崩壊 (神戸新聞NEXT)