公開 : 2021/3/21
岡本梅林公園から山道を歩くことおよそ20分。保久良神社にやってきました。
鳥居の脇には祭神の椎根津彦命の像が鎮座しています。そして参道には今上天皇の即位記念として建立された十二支の石像が参拝者を出迎えます。
神社名の「ホ」は「神霊」を、「クラ」は神霊を集めた場所を意味しているそう。
参道から鳥居を眺めてみました。
鳥居の向こうには「灘の一つ火」と名付けられた灯籠。
参道の十二支の石像のひとつ。
「十二支に猫なんていたっけ?」と思ったら、虎でした。
参道の十二支の石像は、ぬいぐるみにしても違和感がないキュートなお姿をしています。
灘の一つ火
一言で言うと「灯台」。その歴史は古く『古事記』にも登場し、明治時代まで大阪湾を行き来する船の安全を願って点されたそう。この灯籠の火は計算上では60km先まで見えるそうです。
神社の帰り道。向こうに見えるのは西宮市、芦屋市でしょうか。
保久良神社の祭神の椎根津彦命は、西宮市の夙川以西から、中央区の旧生田川(現在のフラワーロード)以東を統治する神として着任。これらの地域を一望できる場所として、この地を選んだとされています。
その際、椎根津彦命は青亀に乗って浜に漂着したと伝えられ、東灘区の海側の地名「青木」は、この「青亀」にちなみます。
「磐座 珍生岩」の立て札があるのですが、それっぽいのが見当たりません。砂防のためコンクリートで固められたのでしょうか。
「磐座」とは「神が座った岩」を意味し、保久良神社境内や周囲に点在し、これらも神の分身として祀っています。
また、石器時代の祭事に使われたと思われる遺物も発見され、古代から神聖な場所だったようです。
※参考サイト:保久良神社 (兵庫県神社庁)