公開 : 2021/1/10 , 写真追加 : 2021/3/13
三宮の西側のシンボルでもあった東急ハンズ三宮店が2020年12月に閉店するとのニュースは、私を含めて多くの神戸っ子に衝撃を与えました。
地上6階地下2階の大型店とはいえ、飲食店中心の地域にあることと、ネット通販や競合店の進出などにより、営業継続は厳しいとの判断による閉店でした。取引業者には2020年夏には知らされていたようです。
お店の品揃えはもとより、生田神社へ初詣に行く道すがら、東急ハンズで振る舞われる生姜湯を飲んで新年を迎えるのが神戸っ子のライフスタイルでもありました。
さて、東急ハンズと言えば、この人。生田神社側の屋上から下を覗き込んでいる作業員(のマネキン)がいたのをご存じでしょうか?
閉店が近づいた2020年12月某日、そこには、彼の姿はありませんでした。しかも手すりごと…。
なんと彼は東急ハンズ三宮店が開店した1988年から、晴れの日も、雨の日も、風の日も、雪の日も、そして大震災の日も、ここにいたそうです。
閉店を間近にして、やっと店内に招き入れられました。
32年間、東急ハンズの屋上から神戸を見続けてきた男の背中です。
そして、ショーウインドウに飾られていた段ボールで作られた恐竜も、店の中に招かれました。
東急ハンズ三宮店といえば、1つのフロアを3つの階層に分けたユニークな構造が特徴的でした。
6階から地下2階まで、階段をぐるぐる下りて(上がって)、全フロアを探検した人も多かったのではないでしょうか。
東急ハンズ三宮店のチラシ。学生時代は、毎月1回、新聞に折り込まれるこのチラシをワクワクしながら眺めたものです。
地下2階の出口に飾られたレリーフ。開業当初は地下2階にDIYの専門書を扱った書店コーナーがありました。
神戸っ子なら一度は6階から地下2階まで、階段をらせん状に下りて、全フロアを探検したはず。もう見ることも体験することもできない、あの階段をタイムラプスで、どうぞ。
2020年12月31日をもって閉店しましたが、そのポスターには、思わせぶりな「が…」が。
なお、神戸市内では阪神御影駅前の御影クラッセ2階で、東急ハンズの小型店「ハンズビー御影クラッセ店」が営業を継続しています。
2021年2月撮影
ビルから深緑の「TOKYU HANDS」の文字は消えました。