日本銀行大阪支店旧館

日本銀行大阪支店旧館の正面玄関

石造りのバロック風建築に威圧感を感じますね。この建物も辰野金吾の設計。実は東京にある本店も辰野金吾によるもの。1903年竣工。

この建物はベルギーの国立銀行をモデルにしたとされています。

角地にあった地球を持ち上げている人びとの像。

実は郵便ポストの上にあったものなんですが、なぜ日銀の前に凝った郵便ポストがあるのかというと、日本銀行大阪支店が建つ前、日本に郵便制度ができたときの大阪の郵便役所が設置されたことにちなむそう。

少し近づいて見ました。

日本銀行大阪支店は全国32の支店の中で最大規模で、東京の本店が災害などで業務ができなくなったときにはBCP（事業継続計画）により本店機能を受け持ちます。

しかも滋賀県にある国立印刷局彦根工場で印刷された日本銀行券(いわゆる「お札」ですね)は、ここから西日本の全ての金融機関へ払い出され、そしてこれらの金融機関で支払ったお札も、一旦、ここに集められます。

南側。鉄格子が物々しいです。

意外に知られてませんが日本銀行って上場企業だったりします。お金さえ積めば日銀の株主になることができます（ただし配当金無し、株主優待無し、議決権無し）。

ヨーロッパの城郭のような南玄関部分

実はこの建物、1980年代に老朽化と地盤沈下により取り壊される計画があったそう。しかし文化庁などから保存要請があり、原型をできる限り残すよう、改築工事が進められました。