公開 :2025/2/2
円形校舎が特徴的な神戸市立美野丘小学校 (1956年竣工)。設計者の坂本鹿名夫(1911〜1987)は全国的に円形校舎・病棟を手がけた建築家として知られます。その数は100か所以上! この神戸市立美野丘小学校は、その数少ない現存例です。
校舎中心の螺旋階段。下から上を見上げてみました
坂本が円形にこだわった理由は、中央に螺旋階段、そして廊下、外周に教室・病室を配することで死角が少なく、生徒や患者をどこからでも見守れる、そして各部屋の移動距離も最短にできるというメリットがあったからと言われています。
廊下の網棚にはケーブル類がまとめられていました。複数の部屋をつなぐケーブルも、円形でない建物と比べると短く済んだかもしれませんね。
教室。各教室はバウムクーヘンを切り分けたような間取りになっています。
そして神戸の学校の特徴である土足の床!そして油引きの匂い!神戸っ子でしかわからないノスタルジックな風景です。
屋上にも上がりました。何しろ勾配のきつい坂の上にあるので、神戸の景色が一望できます。
学校前の坂道の勾配がきっつい。小学生がこの坂道を上がって登校しているかと思うと、思わず涙が…(大げさ)
なにを隠そう、私が通っていた某中学校も坂の上,山の麓か!?)でしたので、とにかく神戸っ子は通学だけで足腰が鍛えられます!
余談ですが、現在の新神戸駅ができる前、あの場所には坂本設計の神戸市立布引中学校の円形校舎があったそうです。
見学の帰り、美野丘小学校の海側に、こんなエモい変電所らしき施設を見つけました。この鉄塔、骨組み、萌えませんか?