公開 : 2020/2/15
高級住宅地を申し訳なさそうに流れる、その名も「貧乏川」。
貧乏川は下を流れる川ではなく、川岸に開いた穴です。厳密には、ここが貧乏川の終点。ここから杣谷川と合流します。
貧乏川は摩耶ケーブル駅付近から摩耶山の麓に沿って流れ、住宅地では暗渠となり、ここに出てきます。
貧乏川(の穴)の上に立つ貧乏川の名前を記した杭。どこにあるかわかるでしょうか?
下の写真でガイドをつけました。木々や雑草がうっそうと茂っていて判別ができませんが、ここに「貧乏川」の名前が記されています。
この「貧乏川」の名は通称ではなく神戸市が管理する準用河川の正式名称。この杭も神戸市が設置したものです。
貧乏川(の穴)の対岸。「暴力団追放」の看板がありますが、実はここから徒歩2〜3分のところに、あの山口組総本部があります。
神戸市発行のオフィシャルな河川地図に、圧倒的存在感を示す「貧乏川」の名前。
川の名前の由来には諸説ありますが、江戸時代、この辺りは水が豊富であるにも関わらず、農作物が採れず、農家が貧乏になったからという説が有力のようです。
そして、住宅地になってからは、住民から川の名前を変更するよう市に陳情が出されたこともあり、それでも神戸市は貧乏川の名前を守り通したそうです。