「とも姐の神戸散歩」で初めての西区散歩!
以前から訪れたかった神戸市埋蔵文化財センターへ行ってきました。ここは神戸市内の遺跡で発掘された遺物が全て集められる遺跡の分析施設で、一部は無料で一般公開されています。
いきなり出迎えるのはアケボノゾウの骨格標本。1987年に西区伊川谷の約200万年前の地層から発掘されたそうです。発見当時は新種の象とされアカシゾウと名付けられましたが、後に日本各地で見つかっているアケボノゾウと同種と判明されました。骨の主は50〜60歳の雄の象と推定されています。
箱式石棺。西区伊川谷の天王山古墳群5号墳で発掘された石棺。4世紀ごろのものと推定されています。
垂水駅近辺で発掘された縄文人の足跡。
これだけ深い足跡が残っていると言うことは、垂水駅周辺は昔はぬかるみだったのでしょうか。それとも縄文人の足の力がすごかったのでしょうか。
館内には竪穴住居が再現され、中に入って弥生時代の人の生活を学ぶことができます。
竪穴住居 the Moovie!
灘区の西求女塚古墳で発掘された青銅鏡のレプリカ。
本物もこの埋蔵文化財センターで保管され、これらは国指定重要文化財となっています。その中には西求女塚古墳跡地の求女塚西公園で遊んでいた小学生が偶然、発見した銅鏡の破片も含まれています。
この可愛らしい石は、須磨区の遺跡で発掘された農具の一種だそうです。
展示品ではありませんが、保管庫の一部もガラス越しに見ることができます。
その保管庫で人目を引くのがこれ。五色塚古墳の円筒埴輪の隊列です。しかも国指定重要文化財です。
遺物整理室。神戸市内で発掘された小指の先ぐらいの小さな壺の破片でさえも、ここに集められて復元作業が行われています。写真に写っている机だけはなく、この部屋の全てのデスクに発掘された遺物が敷き詰められていました。平日に訪れると実際の作業を見ることができるそうです。
バルコニーに並べられた石造品は何だと思いますか?
これは兵庫区の兵庫城跡で発見された石垣の一部。なんと墓石や寺の石塔、石仏などが石垣に使われていました。つまり、これからわかることは、兵庫城が地方の士族が建てたものではなく、非常に大きな権力が築城を急かしていたことがわかります。
エントランスにも兵庫城の石垣が展示されています。
神戸市埋蔵文化財センターがある西神中央公園には至る所に埴輪や銅鐸のオブジェが設置されていました。西神ニュータウンの一角ですが、ここだけは古墳時代にタイムスリップしたようです。
ところで私が訪れた日は、企画展として「神戸うつりかわる町と暮らし〜昭和ノスタルジー〜」展(2021年1月16日〜同年3月7日)をやっていました。その様子もレポートします。
※公式サイト:神戸市埋蔵文化財センター