とも姐の神戸散歩

鍵盤ハーモニカの呼び方は?

更新 : 2018/11/23

鍵盤ハーモニカをふく女の子 (c)いらすとや

(1) 「ケンハ」って何?

まずは『神戸新聞』が11月13日にウェブで公開した記事「小学生の宿題「ケンハ」は関西限定? 第2のマクド問題勃発や」をお読みいただきたい。

要約すると関西では鍵盤ハーモニカの“略称”は「ケンハ」「ケンハモ」が多数派で、マクドナルドの呼称「マクド」と同レベルで言われているというのだ。

そして神戸新聞社はtwitterで下記のようなアンケートを募った。

アンケートは西日本で「ケンハ」「ケンハモ」と呼ぶ率が高いとの結果が出た。

だが、ちょっと待ってほしい。少なくとも私は「ケンハ」「ケンハモ」は初耳で、鍵盤ハーモニカは「ピアニカ」と呼んでいた。ひょっとして、私が知らないだけで、関西や神戸では「ケンハ」「ケンハモ」が一般的なのだろうか?

(2) 圧倒的に「ピアニカ」。「ケンハ」は断トツの最下位!!

注目していただきたいのはアンケート結果よりも、このアンケートにぶら下がる200件近くのリプライの殆どが「ピアニカだ」との異論で埋め尽くされている点。ここで私の疑念は確信に変わった。やっぱり「ピアニカ」と言っている人が多数いたのだ。

私もtwitterで同様のアンケートを採ってみた。選択肢は正式名称の鍵盤ハーモニカ、略称のケンハ(ケンハモ)、そしてピアニカとメロディオンである。

母数は神戸新聞社のアンケートの約4割ではあるものの、結果はピアニカが圧倒的で、ケンハはわずか4%。しかも、その4%のうちの地域差を神戸新聞がアンケートしているといっても過言ではない。

(3) 「ケンハ」は地域差よりも、世代間ギャップが大きい?

神戸新聞の記事やアンケートは「略称」としているので「ケンハ」と呼ばれていることは記事として間違ってはいない。ピアニカがヤマハの鍵盤ハーモニカの商品名であることも触れている。が、記事の冒頭で、小学生の子供が言う「ケンハ」の意味を、お母さんが知らない…と言っているのだから、これはジェネレーションギャップとして扱ってもいいのではないだろうか。そのうえで西日本では略されていることが多いとすべきではないだろうか。

またメロディオンを製造している静岡県の鈴木楽器製作所営業本部長への取材もしているため、他社製品であり、圧倒的に代名詞となっている「ピアニカ」を全面に出しにくいという忖度もあるのかも知れない。

(4) 鍵盤ハーモニカを「ケンハ」と呼ぶ理由

問題の記事でも触れているが、先生が黒板に「ケンハ」と書いていたり、また、私のTwitterにも、子供が小学校で「ケンハ」と呼んでいるとの話が寄せられた。

ここからは推測であるが、ピアニカにしてもメロディオンにしても、商標登録であり、メロディオンをピアニカと呼んだり、またその逆もしかりで、それは教育現場として正しくないという判断から、先生が「ケンハ」「ケンハモ」と呼ばせているのではないだろうか。

結論として、2018年時点で鍵盤ハーモニカのことを「ピアニカ」と呼ぶ人は……74% この世界に新たなトリビアの種が生まれたのだ!

数十年後、同じアンケートを採れば、ケンハ(ケンハモ)がトップになってくるのだろう。いずれにせよ「ケンハ」という呼び方を地域差と片付けるのは誤っているのではないだろうか。

※本稿のイラストは「かわいいフリー素材集 いらすとや」の利用規約に基づいて転載しました。

このエントリーをはてなブックマークに追加